24時間換気システムの設置義務化の背景には、実は現在の
●建築技術の向上
がその背景にあのじゃ。
従来の昔ながらの日本風御母屋は、間口が広い家屋が多く庭先や縁側があり開放的なイメージがあるはずじゃ。
そして、実際にこの日本風御母屋の多くは通気性の高い建築資材、通気性の高い建築構造によって建築されていた事はご存知じゃろうか。
機械による給気ファン・排気ファンを使用せずとも夏は涼しく冬は暖かい住宅を建築する技術が日本には既にあったのじゃ。
しかし近年は、「省エネルギー化」を考慮した、
●高気密高断熱
のエコ住宅にその需要は大きく変化してきておる
オール電化住宅、高気密高断熱住宅は限りある資源である電気代のランニングコストが考慮された住宅じゃ。
時代のニーズを考えると、これからの建築業界ではエコ住宅化が今後も更に推進されるべき建築業界の未来であるのは確かであると言えるじゃろう。
しかし、高気密であるがゆえに建築資材に微量に含まれている化学物質に対する対策が必要となってきたのも事実なのじゃな。
前述したようにオール電化住宅、高気密高断熱住宅は限りある資源である電気代のランニングコストを考慮すると、今後も更に推進されるべき建築業界の未来であるのは確かじゃ。
世界中に原子力発電所に関する問題提起をするきっかけとなった福島第一原子力発電所のメルトダウンによる放射能汚染問題。
この問題によって原子力発電所の建造に対する「反原発」の意識も少しずつ世界的に高まってきておる。
風力発電や地熱発電などの「再生可能エネルギー」への注目が高まる中、それでも再生可能エネルギーだけでは設備の建築費用の問題も含めて日本国民が使用する電力を補う目処はたっておらんのが現状じゃ。
このような現状を踏まえると省エネを意識した少ない資源で快適な生活を実現する住宅システムの構築は不可欠となってきておるのかもしれんのぉ。
しかしやはり、高気密であるがゆえに建築資材に微量に含まれている化学物質に対する対策が必要となってくることもまた現実なのじゃな。
※高気密・高断熱住宅への移行は時代のニーズに沿ったものである。しかし高気密であるがゆえに化学物質の室内滞留が大きな問題として注目されるようになってきている。
建築資材などに微量でありながらもやはり化学物質が含まれていることから24時間換気システムの運転は必要じゃが24時間換気システムを稼働させることで放射能に汚染されている空気なども流入させてしまう可能性があることも事実じゃ。
24時間換気システムはコントロールスイッチでオンとオフが任意で設定できる為、放射能の不安から電源を切ってしまったほうが良いと感じる方も多いかもしれんのぉ。(参照⇒24時間換気システムの止め方)
但し、新築住宅などの場合は特に壁紙や新品の家具などに微量に含まれている化学物質量も多いことから換気システムの電源を不用意にオフにしてしまうのも考えものじゃ。
このようなケースではまず、換気システムの給気口に性能の高いフィルターを設置することをお勧めする。
換気システムの種類にもよるが給気口フィルターは市販されておるので電源を落とす前にまずは高性能フィルター準備し、その後の対策として電源を切るべきかどうか現在居住している地域の市役所や役場に指導を仰ぐと良いじゃろう。